e-まちフォーラム2007 西日本新聞で掲載されている「e-まちフォーラム2007」の模様をご紹介します。 2007年の出演者一覧
2004年〜2006年に実施したe-まち懇談会
ご出演者からのご提言(西日本新聞掲載)
ご出演いただいた皆様の近況報告!

フォーラムご出演のみなさんのご紹介 (2007/12/11 UPDATE)

新着のフォーラムメンバー5名はこの方たちです。写真をクリックされますと、今回のフォーラムメンバーの個人の「私の想い」をご覧いただけます。

 
医療法人 恵愛会
理事長
佐々木  裕光
http://www.fukuma-
hp.or.jp/
精神科医として医療を通じて地域に何ができるかを考えています。一番はコミュニケーションです。
 
(株)リセット出版
代表取締役社長
中島  明子
http://fukuokamon.jp
食、人、歴史、文化など各々地域で個性が異なります。それを活かした雑誌作りを通して情報発信をしています。
 
九州大学ユーザー
サイエンス機構
特任教授 目黒 実
http://www.usi.kyu
shu-u.ac.jp
子ども達には3つの間が必要です。「空間、時間、仲間」しかし、今の子ども達には3つの間がないのです。
 
和田機工(株)
代表取締役社長
和田 純一
ロータリーを通して地域活動を展開しています。縦社会の大切さをもう一度見直しましょう。
(司会)
NTT西日本
取締役福岡支店長
小椋 敏勝
http://www.ntt-
west.co.jp/fukuoka/
地域でご活躍される皆さまの熱い想いを多くの方々へお届けして、地域の元気を応援していきます。
小 椋  みなさん、本日はお忙しい中をお集まり頂きありがとうございます。
実は、3年ほど前から、地域の方々との懇談会を開催しておりました。延べ288名の方々にご出席して頂き、新聞に掲載させて頂き、さらに一冊の本にもまとめております。さて、NTT西日本福岡支店として地域に何かご支援できないかと考えましたとき、今回また新しいコンセプトでこのようなフォーラムをスタートいたしました。今日ご出席いただきました皆さんは、NTT西日本福岡支店がお仕事でもお世話になっておりますが、本日は、日頃の皆さん方の活動やお仕事の中から、地域に対する思いなど忌憚のないご意見を聞かせていただければと思います。まずは、佐々木さんからお願いします。

佐々木  私は精神科医で、福津市にある福間病院の理事長をしています。福間病院は開設52年目を向かえ、病床が5百床、年間2500名の外来があります。障害者の方々の社会復帰施設も運営しており、精神科の病院としまして患者さんの社会復帰に力を入れてきています。また医師の研修病院でもあり、看護学校も併設しています。人を育てるという点で社会貢献ができていると思っています。

小 椋  精神科の病院ということですが、地域との関りはどのようになされていますか。

佐々木  父が病院を開設しました52年前は精神に障害を持っておられる方は、理解されることが困難で、社会から隔離されていました。しかし、治療法が確立されて、現在は開放型の施設へと移行しています。また、私共も地域とのコミュニケーションを大切にしておりまして、病院に地域の高齢者の方々をお招きして、講演会やイベントなどを行っています。さらに、地域のお祭りなどにも参加させて頂いております。
現在、全国に33万人の入院患者さん、外来を含めると302万人の精神疾患の患者さんがいるといわれています。社会的なストレスの増大で外来患者さんは増えていますが、入院患者さんも訪問看護やデイケアなどを利用して在宅中心の医療が強化される方向にあります。

小 椋  私どもも常に地域との関わりを考えております。コミュニケーションのツールは多様ですが、究極はフェイス トウ フェイスですね。続いて中島さんお願いします。

中 島  私は、情報誌の出版をしています。編集の仕事に長く携わっておりますので、おしゃべりは少々苦手です。「月刊くるめ」、「おいらの街」、「福岡モン」、「リセット」などです。特にリセットは、筑後、北九州、福岡のエリア三版を発刊しています。福岡と一口にいっても、地域で文化も歴史も異なるのです。たとえば、北九州は鉄の街、福岡は商業の街、筑後は農業の街です。文化や社会的背景が全く異なりひとくくりではないのです。その地域で生きている人々がいて、それぞれにドラマがあります。それをベースに雑誌を作り、情報発信をしています。

小 椋  本当に、福岡県内は各地域がバラエティに富んでいて楽しいところだと思います。それでは、目黒さんお願いします。

目 黒  九州大学に3年前にやってきました。55歳でそれまでの仕事をやめて、ある人との出会いがあり全国にチルドレンミュージアムを創ったのです。そのうち九大からお声をかけていただいて現在福岡に住んでいます。福岡は最高ですね。
戦後、日本人のくらしは本当に豊かで便利になりました。昔の家族は、子供、両親、祖父母がいる大家族でしたが、今は核家族。子供たちが育つ環境としては、大家族が理想です。子供と両親だけの世界ではなく、そこに、おじさん、おばさん的な第三者の視点が大切なのです。子供と両親だけの世界ですと、親は子供の先生ですから、学校でも家庭でも先生に囲まれ、子供は息苦しくなるのです。
子供たちには「3つの間」が必要だと思っています。「空間、時間、仲間」です。でもこの「3つの間」が今の子供たちにはないのです。私が手がけている、チルドレンミュージアムとは、子供たちが一日遊べる場所づくりなのです、ここにいると、楽しくてあと一ヶ月頑張ろうという気持ちになれる。自分には味方がいるんだと元気がでる。そんな空間なのです。ミュージアムは本来、展示の場所ではなく語らう場所なのです。究極の街づくりとは、次世代へ引き継ぐこと。子供たちをどのように育て、何を引きついでいくのかを考えることだと思います。

小 椋  なるほど考えさせられるお話ですね。確かに大家族で住んでいる人は少なくなりました。家族が離れて住んでいる時代、それをどうつなぐのかがわれわれの仕事でもありますが・・・。それでは、和田さんお願いします。

和 田  私は、創業120年を迎える機械・工具卸販売店を経営しています。私で5代目です。ロータリー活動などをしながら多少なりとも地域貢献を行っているつもりです。私は、長い間ラグビーに関わっています。ラグビーは15名というスポーツの中でも一番多い人数で行う競技ですが、このスポーツで人間同士のつきあいから先輩後輩との関係づくりなどいろんなことを学びました。スポーツは人格形成においてとても役に立つもの。子ども達もスポーツで学んでほしいですね。
また、目黒先生のお話を聞きながら、地域には美術館とか博物館とか図書館などの文化施設がとても重要なんだと思いました。私も音楽が趣味でレコードを5000枚ほどコレクションしています。地域には、公共施設と共にこのように個人所有の文化財もたくさんあるのではないでしょうか。私もレコードを寄付したいと随分考えましたが受け入れ先がありませんでした。

中 島  先程から、子供達の生活環境というお話が出ていますが、最近随分と下品で不健康なことがまかり通っていると思っています。そこで、私達が今度創刊した「福岡モン」という雑誌は、「上品元気」をコンセプトに致しました。筑後、北九州、福岡と3エリアに売り本の雑誌も発行しておりますが、地域の皆さんから大人の雑誌が欲しいといわれていたのがきっかけです。それぞれに異なる、地域性、人、食、文化を掘り起こし発信していきたいと思っています。福岡は、有名な芸能人の宝庫です。黒木瞳さんや松田聖子さんなど当代を代表する人がいます。福岡にはユニークな人を育成する土壌があるのでしょうか。

佐々木  目黒先生から、今の子供達には「3つの間」がないというお話がございました。これは、人格形成の遅れにつながると思います。先程から話題に出ているように成人後も「自分探し」を続ける人の増加につながっているのでしょう。昔のように大家族の中で育つと、例えば身内の死などに立ち会い、多くの情緒体験をしますが、核家族を中心とした現代では情緒発達が遅れやすいという意味です。

目 黒  有名な建築家のガウディが言っています。自然の中には直線という概念はないと。直線や角は人を緊張させるのです。病院も白い壁で緊張しますね。われわれ日本人は、少し生真面目すぎではないでしょうか。人生も地域も含めて、今は画一的ですね。

中 島  私もそうだと思います。物事は、同じ物でも上から、下から、右から、左からみると全く見え方が異なります。人もいろんな事象も多面的に見ることが大切です。

目 黒
国語は国家そのものであると藤原さんの本で教えられました。言語は文化そのものなのです。ただ、博多弁も楽しいですよ。方言や祭り、それが地域そのものなのです。福岡に住んで福岡が大好きになりました。ただ、山笠はなぜタイムレースなのか理解できないのですが・・・。

中 島  昔からそうなっているので、地元の人々は何の違和感もありません。山笠やどんたくという祭りがありますが、祭りの期間中は大賑わいですね。祭りは地域の一体感をはぐくみ、山笠などは、祭りが暮しの一部になっていらっしゃる方も多いようです。

和 田  博多は商人の町ですから、祭りはみんな大好きです。祭りに関ると人間関係も勉強になります。先程ラグビーの話をしましたが、運動部は縦の社会なのです。親から子へと伝えていく祭りなどの伝統は、縦の社会の規範で成り立っています。
現代人は、横社会のつきあいは得意ですが、縦社会の生き方のよさを見直してはどうでしょう。挨拶からはじまる、縦社会でのマナーは、地域を健全にすると思います。また、人生はただ前進だけがあるのではありません。「一歩後退二歩前進」というのが私の信条のひとつですが、退くという勇気を若者にもってほしいですね。

佐々木  最近は職場のストレスからうつ病になる人が多いのですが、頑張れないからではなく休むのが下手な人に多いのです。その点でも和田さんのご指摘は大切です。

小 椋  そうですね。人生、前進ばかりではないですからね。今日は、皆さんそれぞれの立場から本当に興味深いお話を聞くことができました。ありがとうございました。


記事一覧

こちらは、今までにご紹介したフォーラム一覧表となります。記事のタイトルをクリックするとご覧いただけます。

公開日 タイトル
2008.03.24 【第4回】e-まちフォーラム2007の模様
2008.02.25 【第3回】e-まちフォーラム2007の模様
2008.01.07 【第2回】e-まちフォーラム2007の模様
2007.12.11 【第1回】e-まちフォーラム2007の模様
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